熱帯雨林再生活動

【ボルネオ島サラワク州・半島部クダ州及びペナン州・事業報告】2025年4~7月 熱帯雨林再生と地域支援活動の実施状況

本協会では、一九九五年より、企業、団体、個人からのご協力を得て、ボルネオ島サラワク州において熱帯雨林再生のための植林活動を行っています。伐採によって劣化した二次林におけるフタバガキ科等在来種の植林を主とした低地熱帯雨林の植生回復と、二〇一七年からはマングローブ植林による湿地林の保全も行っています。

また、二〇一八年からは、マレーシア半島部クダ州においてマングローブ林再生活動を開始し、ボルネオ島と半島部の両地域で熱帯雨林再生活動を展開しています。

熱帯雨林再生と同時に、本協会では住民参加型プログラムの実施を通じて、地域を支援する活動にも取り組んでいます。

マレーシアでは、二〇二〇年の新型コロナウイルス感染拡大以降、厳しい活動制限令が発令され、多くの社会活動が制限されましたが、政府の許可のもと、地域の人々による育苗、植栽木のメンテナンス、植栽作業を継続することができました。

その後、全ての規制が解除され、社会・経済活動が通常に戻っていますが、引き続き、マレーシア政府の方針に従い、活動を続けて参ります。 前号に掲載しました後の活動状況(本年四月から七月まで)についてご報告します。

サラワク州における活動

●熱帯雨林再生活動

スリアン地区のアペン国立公園とサバル国立公園及び保護林区で、三菱商事株式会社ご協力による「サラワク州先住民居住地域における住民参加型熱帯雨林再生プロジェクト」並びにジェイエイシーリクルートメント社ご協力による「PPPプロジェクト」と「ジェイエイシーリクルートメントの森」プロジェクトを、州政府機関、マレーシア・サラワク大学、地域社会と協働して実施しています。  アペン国立公園では、四月から五月に既植栽地域の下刈りや補植などメンテナンス作業を行いました。六月から七月は、今後の活動のために作業道補修を行いました。

サバル国立公園では、四月から五月に既植栽地域の下刈りや補植などメンテナンス作業を行いました。六月は「ジェイエイシーリクルートメントの森」プロジェクト活動地においてフタバガキ等在来種及び在来果樹(一五〇〇本)の植林作業を実施しました。

七月は「三菱商事熱帯雨林再生プロジェクト」活動地において、フタバガキ等在来種及び在来果樹(一千本)の植林作業を行いました。

サバルFLRセンターの専用苗圃にて、本年二月に稚樹を収集・移植したフタバガキ科等在来種の育苗を継続し、順調に苗木が成長しています。

●村の女性による育苗プログラム 植林活動地域住民の生活向上と参加促進を目的に、村の女性による育苗プログラムを実施しています。六月と七月にサバル国立公園周辺村落で一千本の苗木を買い取り、植林しました。

●青少年研修プログラム

 アペン国立公園周辺地域の学校と協働し、株式会社木下グループご協力による「木下の森 青少年研修プログラム」を実施しています。  五月二四日(土)、バライ・リンギン中等学校の生徒と教員五〇名とマレーシア・サラワク大学教員、州政府機関職員が参加し、植林作業と学習意欲向上プログラムを行ないました。

六月二八日(土)。クライト小学校の児童と教員三五名と州政府機関職員が参加し、植林作業と環境学習プログラムを行いました。

●マレーシア・サラワク大学での活動 

高砂熱学工業株式会社のご協力により、マレーシア・サラワク大学にて「タカサゴの森」熱帯雨林再生プログラムを実施しています。 四月から七月、五〇〇本の新たな苗木まきつけ、既植栽木のメンテナンス(下刈り、施肥、補植)、同大学資源科学技術学部学生による調査と現場実習を行いました。

既植栽地域における植栽木の成長と土壌との関係を調べ、そこから得られたデータを今後の植林とメンテナンス作業に活用する予定です。

今年度は一千本の植林と一一月後半に大学生や地域の小学生などが参加する植樹行事を開催する予定です。

半島部における活動

●マングローブ林再生プロジェクト

マレーシア半島部クダ州のムルボック保護林と、ペナン州のスンガイ・アチェ保護林において、株式会社木下グループご協力による「木下の森マングローブ林再生プロジェクト」並びにユアサ商事株式会社ご協力による「ユアサ商事の森」プロジェクトを、州政府機関、マレーシア科学大学、地域村落と協働して実施しています。 四月二〇日(日)、スンガイ・アチェ保護林において、ペナン州の企業ボランティア、地域住民グループ、マレーシア科学大学教員ら四〇名が参加し、植林プログラムとマングローブの実や葉を使った料理教室を行いました。

皆で三〇〇本の植林を行った後、マングローブに関する伝統的な知識を学び、保全意識を高めるためのプログラムとして、村人の指導のもと、参加者が料理し、皆で味わいました。  五月五日(月)、ムルボック保護林にて、クダ州のマラ技術専門学校の学生と教員、地域住民グループら四〇名が参加し、三〇〇本の植林作業を行いました。

同校は初参加でしたが、学生たちは泥地での作業に苦心しながらも、元気に作業を行いました。

六月一六日(月)、ムルボック保護林にて、マレーシア北部大学の学生と教員、地域住民グループら四〇名が参加し、五〇〇本の植林作業を行いました。

同大学はクダ州にある唯一の国立大学で、今回初めて活動に参加しました。

今年度下期も、マレーシア科学大学教育学部のネットワークを通じて様々な団体の参加を得て植林作業を継続するほか、協働団体や村落組織などと協力し、地域支援プログラムなどを実施します。

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